急な葬儀で着た喪服、「数時間しか着ていないから」とそのままクローゼットへ…。
思い当たる方、実はかなり多いのではないでしょうか。
礼服・喪服は、着用時間が短くても、着るたびにクリーニングに出すのが正解です。
次に着るのが数か月後、数年後になるからこそ、しまう前のケアがすべてを決めます。
ここでは、礼服・喪服のクリーニング頻度と料金相場、正しい保管方法を見ていきます。
礼服は「着るたびにクリーニング」が基本
結論からいうと、すぐにまた着る場合を除き、礼服は着用のたびに出すことをおすすめします。
たった数時間でも、襟や脇には汗と皮脂が付いています。
目に見えないこの汚れが、保管中に酸化して黄ばみや変色、カビ、虫食いの原因になります。
普段のスーツなら、次に着るまでに汚れに気づくチャンスがあります。
でも礼服は出番が少ないぶん、汚れが静かに進行してしまうんですね。
特に夏場に着た礼服は、できれば3日以内に出すのが理想です。
料金相場と仕上がり日数
礼服のクリーニング料金は、上下セットで3,000〜4,000円程度が相場です。
| 品目 | 料金の目安 |
|---|---|
| ジャケット | 2,000〜3,000円 |
| パンツ・スカート | 1,500〜2,000円 |
| ワンピース+ジャケット | 4,000〜6,000円 |
礼服は「格」を保つ服なので、通常のスーツより丁寧な仕上げをする店が多いです。
ワンランク上の洗い方になるお店も多いため、その分金額も高くなります。
仕上がりは通常2日〜1週間程度です。
急ぎで必要な場合は、即日・翌日仕上げに対応している店もあるので相談してください。
礼服ならではの注意点:深い黒は汚れが目立つ
礼服の生地は、普通の黒いスーツより深く濃い黒に染められています。
この「黒の深さ」が礼服の品質なのですが、そのぶん汗ジミや白い汚れが目立ちます。
肩のホコリ、袖の擦れ、うっすら浮いた汗の輪ジミは、式の場で意外と見られています。
汗をかいた礼服には、汗抜き加工をプラスするのがおすすめです。
ドライクリーニングだけでは落ちにくい汗の成分まで落とせて、黄ばみ予防になります。
保管方法:ビニールを外して、湿気を避ける
クリーニングから戻ったら、ビニール袋は必ず外してください。
ビニールは持ち帰り用のカバーで、保管用ではありません。
掛けたままにすると湿気がこもり、カビと変色の原因になります。
高級クリーニング用の不織布を使ったものなど、そのまま保管できる包装もあります。
- 通気性のある不織布カバーに掛け替える
- クローゼットの端など、風が通る場所に掛ける
- 防虫剤を入れる(ウール素材は虫の大好物)
- 年に数回、クローゼットを開けて換気する
礼服は次の出番まで長く眠る服です。
「しまい方」まで含めてクリーニングだと考えてください。
- 「数時間しか着ていないから」と、そのまましまう
- ビニール袋を掛けたまま保管する
- 家庭の洗濯機で洗う(型崩れ・テカリ・風合いの喪失)
- 何年も入れっぱなしで、防虫剤の交換を忘れる
現場から一言
礼服で一番多いのが、「急に必要になって出したらカビが生えていた」というご相談です。
深い黒地に白いカビは本当に目立ちますし、お通夜は待ってくれません。
こうしたご事情のときは、事情をお話しいただければ最優先で対応する店がほとんどです。
それでも、間に合わないケースは多々あります。
礼服は「着たら洗ってからしまう」「年に1回は状態を見る」。
この2つだけで、いざという時に慌てずに済みます。
まとめ
最後に、この記事のポイントをチェックリストでおさらいします。
- 礼服・喪服は着用時間に関係なく、着るたびにクリーニングへ
- 夏場の着用後は3日以内が理想
- 料金相場は上下3,000〜4,000円、汗抜き加工の追加がおすすめ
- 保管はビニールを外し、不織布カバー+防虫剤で
- 年に数回は取り出して、カビ・虫食いがないか確認する
礼服は、人生の節目に立ち会う一着です。
いつ出番が来ても恥ずかしくない状態で、休ませてあげてください。
よくある質問
Q. 礼服は何年くらい着られますか?
保管状態がよければ10年着られることも珍しくありません。
ただし体型の変化もあるので、年に1回は袖を通して確認するのがおすすめです。
Q. 本当に数時間の着用でもクリーニングが必要ですか?
汗をかいていないように感じても、皮脂や食事の匂いは付いています。
「見えない汚れが数か月かけてシミになる」のが礼服の典型的なトラブルです。
Q. 葬儀の予定があり、急ぎで礼服をきれいにしたいときは?
即日・翌日仕上げ対応の店に、朝一番で持ち込むのが確実です。
電話で「お通夜で明日必要」と伝えれば、対応可否をすぐ確認できます。
Q. 礼服は家で洗えませんか?
ウォッシャブル表示のある礼服以外は、家庭洗いはおすすめしません。
深い黒の風合いとプレスラインは、家庭では再現が難しいためです。
関連記事
スーツ・保管のケアについて、こちらもあわせてどうぞ。


コメント