「タグを見てもよくわからない」は当然です
洗濯表示を見ても、記号が多くてどれが何を意味するのかわからない——そう感じている方はとても多いです。
現場でお客様に伺うと「なんとなく桶のマークがあれば洗えると思っている」「バツ印があればダメなのはわかる」という方がほとんどで、細かい意味まで理解している方はごく少数です。
洗濯表示は2016年に大幅に改定されており、昔のマークとは変わっている部分もあります。洗い方や乾燥の方法を間違えないためにも、知っておくべき洗濯表示の基本をわかりやすく解説します。
洗濯表示の5つの基本記号
洗濯表示には5種類の基本記号があり、それぞれ意味が決まっています。
① 桶のマーク(洗濯処理)
水洗いができるかどうかを示す記号です。桶の中の数字は水温の上限を表しています。
- 桶に40の数字:40℃以下の水で洗濯できる
- 桶に手のマーク:手洗いのみ可能(洗濯機は不可)
- 桶に×マーク:水洗い不可(クリーニング必須)
② 三角のマーク(漂白処理)
漂白剤を使えるかどうかを示します。
- 三角(白抜き):塩素系・酸素系どちらの漂白剤も使用可
- 三角の中に斜線2本:酸素系漂白剤のみ使用可
- 三角に×マーク:漂白剤の使用不可
③ 四角に丸のマーク(乾燥処理)
乾燥機が使えるかどうかを示します。
- 四角に丸(点1つ):低温での乾燥機使用可
- 四角に丸(点2つ):高温での乾燥機使用可
- 四角に丸と×マーク:乾燥機使用不可
④ アイロンのマーク(アイロン処理)
アイロンの可否と温度を示します。
- アイロン(点1つ):低温(110℃以下)
- アイロン(点2つ):中温(150℃以下)
- アイロン(点3つ):高温(200℃以下)
- アイロンに×マーク:アイロン不可
⑤ 丸のマーク(クリーニング処理)
専門のクリーニング方法を示します。
- 丸の中にF:石油系溶剤でのドライクリーニング可
- 丸の中にP:石油系・パークロロエチレンでのドライクリーニング可
- 丸にW:ウェットクリーニング(水を使うプロ洗い)可
- 丸に×マーク:ドライクリーニング不可
特に注意してほしい表示
「桶に×」はクリーニングに出してください
桶に×は「水洗い禁止」なので、クリーニング店でも水を使った洗い方はできません。ドライクリーニングのみ対応可能なケースが多く、素材によっては洗える方法が非常に限られます。
全部×はどうする?
まれにすべての記号に×がついている衣類があります。この場合はメーカーが「洗濯・クリーニングを推奨しない」という意味で付けているケースが多く、クリーニング店でも受け付けられないことがあります。
ただし、特殊なクリーニングであれば対応可能な場合もあるので、諦めずクリーニング店に確認してみてください。
2016年以前の旧表示も存在する
2016年より前に購入した衣類には旧表示が使われていることがあります。旧表示では「手洗い可能」を示す桶に手のマークの形が異なるなど、現在の表示と一部が違います。
迷ったときはクリーニング店に持ち込んで確認してもらうのが確実です。
表示が見当たらないときは
洗濯表示が取れてしまったり、最初からついていない輸入品の場合は、素材の見た目と触り感で判断する必要があります。
シルクのような光沢がある、ウールのようなチクチクした感触があるといった場合は、水洗いを避けてクリーニングに相談するのが安全です。
現場から一言
洗濯表示を見ずに「たぶん大丈夫だろう」で洗ってしまい、縮んだ・型崩れしたとご相談いただくケースは非常に多いです。特に高価な衣類やお気に入りの一枚を洗う前は、必ずタグを確認する習慣をつけてください。
「捨てるつもりで試しに洗ってみたら意外と大丈夫だった」という経験が積み重なって「なんとなく洗える」という誤った自信につながることがあります。素材によって反応は全く違うので、毎回タグを確認することをおすすめします。
まとめ:覚えておくべきポイント
- 桶マークで水洗いできるか確認。数字は水温の上限
- 三角マークで漂白剤が使えるか確認
- 丸のマークがドライクリーニングの指示
- ×マークは禁止。桶に×でも「クリーニングに出せば洗える」わけではない
- 迷ったらクリーニング店に相談がもっとも確実
タグは衣類のトリセツです。少し見る習慣をつけるだけで、大切な衣類を長く使えるようになります。


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